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ゆるい効用

2009.05.27

yamashita

総じて、脚本がしっかりしている映画が好きなのですが、最近はゆるい映画が好きです。

自分が考える、脚本がしっかりしている映画は、
「振り」がたくさん散りばめられていて、それを余すところなく「落して」いくものを指しています。

たくさんの「振り」という点と「落ち」という点が結ばれ、
線をなしていって、複雑に絡み合いながら、
独特の形を作っていくさまが心地よく。
理想の形は「円」です。

なので、めんどくさい映画が好きなのかもしれません。w

そんな中でも、あまりにも「振り」が自然すぎて、
こんなところまで「落して」くるか・・・と感心するものには感服。
クリストファーノーラン監督「フォロウィング」や、ダーレンアロノフスキ監督「π」など。
岩井俊二監督「ラブレター」もタマりません。

 

最近は、こういった作品以外に、ゆるい映画が好きになってきました。

キャラクター設定やせりふなど含めて、
物語の設定が現実離れしすぎず、
その中での、人々の可笑しみ、切なさ、滑稽さを表しているもの。
そして何よりも人々の愛おしさを表現しているものが好きです。

お気に入りは、「山下敦弘監督」。
うだつの上がらないキャラクターを演じさせたらピカイチの「山本浩司」とのコンビも絶妙です。

特に、なんだか最近疲れてるなぁと思っている方におススメします。
ちょっと夜更かししながら、「くだらないなぁ」と思いながら笑えれば、
次の日の目覚めも良いかと。なかなかに持続効果もあります。

ちなみに今週は「ばかのハコ舟」ですこぶる調子がいいです。w

でも、涙を流してすっきりしたい人にはあまりおススメできませんので、あしからず。

(画像)山下敦弘監督作品群
    「ばかのハコ船」
    「くりいむレモン」
    「リアリズムの宿」
    「天然コケッコー」
    「松ヶ根乱射事件」