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山崎ナオコーラ

2009.07.14

naocola

もともとテレビはスポーツ観戦とニュースを見るのが主だったのですが、
最近は、ほとんど見なくなってきました。
「見逃すともう見れない」という緊迫感もなければ、
お腹を抱えて「面白い!!!」となることも少なく、
やはりYOUTUBEの映像群には叶わないのではと感じます。

その代わりに、なんだか「読書」に時間を使うことが多くなってきました。
これまでよく読んだ作家さんは「向田邦子さん」「重松清さん」「村上龍さん」などなど。
特に、「向田邦子さん」の日常の機微を瑞々しく捉えた作品が好きでした。

そんな最近のお気に入りは「山崎ナオコーラさん」です。
はじめは「なんてふざけた名前だ、、、」と毛嫌いをしていましたが、
彼女の文体や、切り取る日常の風景に安心感と想像力が膨らみ、
なんとも涼しい気持ちになれるところが好みです。

ちょっと物憂げなシーンが書きとめられた後に、

「外に出てみたら、電線のカラスが毛づくろいをしていた」

と不意なインサートが効果的に響きます。

「向田邦子さん」にも通づる
「そこにある何でも無いと感じる日常こそがドラマなの」というような物語。

時折退屈だなと感じる日々も、
こういう物語に出会うと、
途端にドラマチックに感じるのも、
山崎ナオコーラ作品の魅力なのかもしれません。